豆腐地蔵尊について(201/08/27)
腫れ物を治すと言われる豆腐地蔵尊
高さ1メートル余り、左手首から先が欠落しています。
このお地蔵さんは慶安2年(1649)外護者大澤孫右衛門尉の曾孫、孫七郎が亡くなった子の供養のため建立されたと伝えられています。
由来は、安永年間(1772~81)東福院の坂下に豆腐屋がありました。この主人は手の付けようのない親爺で近隣の憎まれものであった。地蔵尊がその邪悪な心を直すために坊さんに変身して豆腐を買いに行きました。
坊さんが豆腐屋に払ったお金がいつも木の葉に変わってしまうため、豆腐屋が怒ってその店先で手首を斬ってしましました。豆腐屋が滴る血の跡を追って行くと、東福院の地蔵堂で跡が消えていました。豆腐屋は初めて地蔵尊の戒めと悟り改心し、善人に立直り、長く地蔵尊を崇拝し、信仰に励んだと伝えられています。それ以来、「豆腐地蔵」と呼ばれるようになり、切り落とされた手首を摩ると、傷・腫れ物が治ると信仰を集め、信者から豆腐が供えられるようになりました。地蔵尊は昔からのもので、切り落とされた手首も保存されていましたが、残念ながら戦災で行方不明になってしまった。